貿易業務で船積書類を電子化するメリットとは?

貿易業務で船積書類を電子化するメリットとは

輸出業務の船積書類作成をExcelやWordで作成していると、入力やコピー&ペーストのミスが生じる可能性があります。
そのため、何回も目視でもチェックが必要となり、通常業務以外に多くのストレスを感じたことはないでしょうか。

さらに、船積書類を作成する際にExcelやWordを利用していると、特定の担当者しかわからないなど依存性が高くなり、内部統制上も多くの問題が発生する可能性があります。。

今回は、船積書類作成をシステムによって、電子化・自動化して業務効率を向上させる秘訣を解説いたします。

船積書類とは

貿易業務で船積書類を電子化するメリットとは?

船積書類は、複数の書類をまとめて船積書類となります。
船を用いた輸送される貨物の財産権を表す商用書類の総称を船積書類と言い正式名称は、「Shipping Document」となります。

  • INVOICE(仕入書、商業送り状)
  • PACKING LIST
  • 船荷証券(運送契約書、貨物引取証、貨物受取証明、有価証券)
  • 保険(保険料請求書)
  • 原産地証明書
  • B/L(Bill of Lading/船荷証券)
  • Insurance Policy(保険証券)
  • 非木材証明書
  • 検査証明書    

などがあります。

また、原産地証明書や検査証明書は毎回作成する必要はありません。
各案件に応じて提出する船積書類も変わります。
作成した各船積書類は、通関に申請し正しければそのまま提出が可能となります。

しかし、少しでも間違いがある場合は、差し戻しとなり再度作成する必要があるため、とても大切な書類となります。
間違いのない書類を提出するためには、社内で何度もチェックする必要があります。

INVOICE・PACKING LISTなどのドキュメント作成

では、船積書類で最も重要なINVOICE、PACKING LIST等のドキュメント作成についてご説明させていただきます。
INVOICEは仕入書、商業送り状と言われるように、輸出入する貨物の請求書となり債権(輸出)、債務(輸入)が発生いたします。

また、PACKING LISTは、輸出入する際の梱包明細書といい、梱包形態や重さなど梱包状態がわかる書類です。
このようなINVOICE,PACKING LISTなどの船積書類は、現在もExcelやWordを活用されているケースが多くございます。

最近では、その属人化から脱却するために、多くの企業様でINVOICEやPACKING LISTを作成するためのシステムをご導入する場合が多いです。
システムの導入によって、属人化からの脱却や業務効率化をすることができるようになりました。

INVOICE作成時の電子化・自動化について

INVOICEは船積書類の中で最も重要な書類(仕入書や請求書)となります。
輸出貿易システムは、システム上でINVOICEや各船積み書類をワープロ感覚で作成することができ、非常に便利です。

しかし、昨今のコロナに伴う在宅勤務で、クラウド化もしくは該当のPCから社内のPCに接続できるツールを導入しなければ、システムが使用できない。
つまり、再度、INVOICE等の船積書類は個別にExcelやWordで作成せざるを得なくなっているケースもあります。

さらに最近では、働き方改革に生産性も求める風潮人材の確保の問題もあります。
様々な要因で思い通りに業務を進められない状況ではありますが、改善案としてご提案できるのは、INVOICEなどの輸出ドキュメントをを電子化・自動化して作成することです。

今後、いかに人的工数をかけずに正確なINVOICE等のドキュメントを作成できるかがポイントとなりまいります。

輸出貿易システムでは、INVOICE等の輸出ドキュメントを自動的に作成することができます。
システムによっては基幹システムから出荷データを吐き出していただくと、輸出貿易システム側でキックプログラムが立ち上がります。
吐き出された出荷情報を取得し、自動的にINVOICE等を作成することが可能です。

最近では、INVOICEだけではなくPACKING LISTやSHIPPING INSTRUCTIONなどの書類も基幹システムから吐き出される情報を元に、各ドキュメントを自動的に作成することができます。
さらに、取り込んだ後に必要に応じて各ドキュメントを手修正ができるため、人的工数の削減や業務効率化を実現できます。

船積書類のシステム化とメリット・デメリット

船積書類のシステム化とメリット・デメリット

船積書類の作成をシステム化することで得られる1つ目のメリットは「貿易業務の属人化防止」なります。
業務の属人化は、スキルや知識をもつ従業員がいなければ、業務の遂行が困難になる状況を意味します。

業務の属人化は、船積書類を作成する貿易業界だけでなく、日本国内全体での大きな問題となっております。
人口の減少、少子高齢化が進み今後10年弱で人口が1億人を切ると言われており、さまざまな業界で人材不足となっております。

終身雇用制度の崩壊と働き方の多様化も相まって、人材の入れ替わりが激しくなり、ベテランのスキルや知識の継承が困難になりました。
つまり、多くの企業にとって人材不足が課題となっており、それによって業務の属人化が生じているといえるではないでしょうか。

船積書類(INVOICE、PACKING LISTなど)の作成をシステム化することで、属人化からの脱却が可能となります。
もちろん、ExcelやWordに比べると自由度にかけるデメリットもありますが、情報漏洩などを考慮するとシステム化は必須かと思われます。

大切な各企業様のマスタ情報や実績情報、マスタ情報や実績情報については販売先様の大事な情報も登録されているかと思います。
ExcelやWordですと外部への持ち出しが自由なため、情報漏洩の可能性があります。

船積書類の作成をシステム化することで各ドキュメントの作成のみならず、必要に応じてNaccsとの連携も可能となりますので業務効率化のお役に立てるものとなります。

貿易システムによる現場ご担当者様の業務効率化

船積書類の作成は、「いかに作成したい書類を自由に思いのままに作成できるか」がポイントとなります。
それが、輸出貿易システムでは、INVOICEや各船積み書類をシステム上にてワープロ感覚で作成することができ、書きたい場所に書きたい内容を自由に追記が可能で入力したイメージのまま印刷することができます。

さらに作成したINVOICEを元にPACKINGLISTやSHIPPING ADVICE、SHIPPING INSTRUCTION、原産地証明書の元データもINVOICEの情報から作成することができます。

【まとめ】貿易業務で船積書類を電子化するメリットとは?

今回、「貿易業務で船積書類を電子化するメリットとは」題して、ご説明させていただきました。
現在も、新型コロナウィルスの影響で引き続き円安となっております。

今まさに販路を海外に向ける必要があります。
ただ、現在は今までのような人員の確保が出来ず、該当の担当者に負荷がかかるケースが大変多くなっております。

輸出貿易システムでは、負荷を削減するためにINVOICE等を作成する際、基幹システムから出荷データを受け取り、シームレスに連携しINVOICEを作成することが可能です。
また、電子データを保管する機能として、文書管理機能も搭載するシステムもあります。

文書管理機能は、該当のINVOICEに紐づく船積処理を電子データにした各書類(PACKING LIST,SHIPPING INSTRUCTION等)を文書保存します。
毎回ファイリングする手間や書庫に探しに行く手間をなくすことが出でき大変便利な機能です。

もちろん、Excelの方が便利という方は多くいらっしゃいますが、会社の大事な情報を守る為にはシステム化が必須であり、現場ご担当者様のご要望に対応する必要がございます。
ちなみに今現在、市場に輸出ドキュメント作成に特化したシステムはそれほど多くないため、ご検討頂く際も製品の比較にあまり時間をかけずに選定することができます。

各企業様にご検討頂く際には、現在、ExcelやWordで管理している内容を各ソフトウェア会社ににお伝えし、その要望がどこまで満たされた内容と費用なのかを確認したうえで、船積書類作成システムのご導入を検討いただいては良いのではないでしょうか。

株式会社サンプランソフトは、輸出入領域に特化したソフトウェア会社です。
輸出入管理システム「TRADING-SD」では、船積書類の作成が可能でき、印刷プレビューで入力や編集ができるのが特長です。

全てのドキュメントも自動でデータベースに保存されますので、わざわざ別管理する必要もございません。
船積書類の電子化・自動化にお悩みの企業様がいましたら、お気軽にお申し付けください。