外国為替とは?市場や相場、ドルとの両替の考え方をわかりやすく解説!

外国為替とは?市場や相場、ドルとの両替の考え方をわかりやすく解説!

ニュースや新聞でよく見聞きする「外国為替」。 
海外から商品を購入する際、海外旅行、外貨両替をする際にも必ず目にすると思います。

ただ、言葉自体は知っている。なんとなくは知っているけど詳しくは知らない。そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか?

商品の流れが世界的な規模になり輸出入が当たり前になった今、海外旅行が身近になり外貨に触れる機会が増えた今、外国為替について知っているのと知らないのでは、日常生活にも大きな影響を及ぼしてきます。

この記事では、そんな外国為替について解説します。
また、外国為替と大きく関係のある市場と相場、外貨両替、貿易管理における外国為替についても分かりやすく解説します。

外国為替とは

外国為替とは、異なる2つの通貨を交換する取引を指します。

例をあげると、日本円とドルといった外貨を交換する取引のことを外国為替といいます。
この外国為替は、海外から商品を購入する際、貿易で輸出入をする際、海外旅行などで両替をする際等に必要不可欠な取引となっております。

そんな外国為替ですが、世界中で取引されており、それぞれ取引する場が存在します。
また常に取引されている為、それぞれの交換比率(レート)も存在します。

次の章では、外国為替を取引する場、交換比率(レート)について解説します。

外国為替と市場、相場との関係性

外国為替と市場、相場との関係性

外国為替には、それぞれ取引する場と交換比率(レート)が存在します。
異なる通貨を交換(売買)する場を「外国為替市場」といいます。

市場といっても、魚市場や野菜市場のような特定の場所が存在するわけではなく、取引全体を示す抽象的な概念のことを指します。取引の多くは電話や電子機器を通じて行われています。

外国為替市場で、異なる通貨が交換(売買)される際の比率を為替相場(為替レート) といいます。
為替相場は、誰かが一方的、恣意的に決めるのではなく、外国為替市場における需要と供給のバランスによって決定します。

外国為替市場がなければそもそも取引はできませんし、為替相場(為替レート)が適当でないと輸出入はもちろん、海外との商品などのやり取りがうまくできません。
外国為替と市場、相場はそれぞれ深い関係性があり、外国為替を理解する上で、市場と相場を理解しておく必要があります。

外国為替におけるドル/円とは

外国為替におけるドル/円とは

私達が普段生活する上で、最も頻繫に目する外国通貨がドル(米ドル)だと思います。
また、ドル/円といった表記も目にしたことがあると思います。

この章では、ドル/円について解説します。
まずドル(米ドル)とは、アメリカ合衆国の通貨で、世界で最も取引の多い通貨です。
国際通貨の中で中心的な役割を担っています。

ドル/円とは、ドル(米ドル)と日本円の為替レートのことを指します。
1ドルを基準に日本円での価値を算出します。

例をあげると、1ドル=130円であれば、1ドルを130円に、130円を1ドルに交換できるとなります。
法律や条約で決まっているわけではないですが、ドル/円と表記するのが一般的で、取引や計算する際にもこちらで表記します。

海外から商品を購入する際や、両替をする際にはドル/円で為替レートを見るようにしましょう。
また、ドル/円では為替レートを見る以外にも、円高・円安といった動きを見るときにも影響してきます。

円高とは、外国通貨に対して日本円の価値が上がることを指します。
1ドル=130円だったのが、1ドル=100円になれば、ドル安/円高 

円安とは、外国通貨に対して、日本円の価値が下がることを指します。 
1ドル=130円だったのが、1ドル=150円になれば、ドル高/円安となります。

ドル/円は、世界の主要な通貨ペアの一つです。
日本とアメリカの経済関係が深いことから多くの関係者が注目しています。

ドル/円が変動することにより、輸出入企業に大きく影響を与えます。
そのため、ビジネスや経済界にとって重要な指標となっています。

外貨両替の際に注意することは

外貨両替の際に注意することは

外国為替についてここまで、外国為替市場と為替相場について説明してきました。
ただ、トレーダーや金融機関職員、輸出入等の貿易業務に関わっていないと、普段はあまり関係ないかもしれません。

一般の方にとって、身近に感じる外国為替は外貨両替になります。
外貨両替とは、異なる国同士の通貨である紙幣や硬貨を交換することを指します。

この章では外貨両替の際に注意することについて解説します。
外貨両替の際に注意することは、手数料が発生することです。

通常、外貨両替をする際には銀行や両替所が決めた手数料を支払わなければなりません。
そして、為替レートに手数料を含んだものをそれぞれ

Selling Rate(売りレート)
Buying Rate(買いレート) といいます。

Selling Rate(売りレート)とは、金融機関や両替所が対象者に外貨を「売る」際に適用されるレートです。
円を基準に考えると、円から外貨に両替する際に適用されるレートになります。

Buying Rate(買いレート)とは、金融機関や両替所が対象者から外貨を「買う」際に適用されるレートです。円を基準に考えると、外貨から円に両替する際に適用されるレートになります。

両替をする際には、実際の為替レートだけでなく、手数料を含んだそれぞれのレートについても注意しなければなりません。
また手数料も銀行や両替所によって違うため、その点にも注意が必要です。

輸出入における外国為替

輸出入における外国為替

一般の方にとって身近な外国為替、外貨両替について解説しました。
続いて企業にとっての外国為替、輸出入における外国為替について解説します。

商品の流れが世界的な規模になり輸出入が当たり前になった今、外国為替は大きな影響力を持っておいます。

為替レートは、輸出入などの貿易取引では、仕入や売上の実績、入金や支払の決済などの実利益の把握だけでなく、受注や発注時などの予定利益を把握する上でも重要な要素です。
また、為替差による「為替損益」で、大きく変わります。

円高になれば、海外の商品をより安く購入できるようになります。
海外から原材料や部品などを調達している企業にとって、仕入れ価格が安くなります。

一方で、海外へ商品を輸出している企業は、売り上げ等で得た外貨を円に換える際に利益が減ってしまう上に、海外での価格競争力が低下してしまいます。

逆に、円安になると、海外へ商品を輸出している企業は、売り上げなどで得た外貨を円に換える際に利益が増える上に、海外での価格競争力が向上します。

そうなると、海外からの商品が割高になってしまいます。
海外から原材料や部品などを調達している企業にとって、仕入れ価格が高くなってしまいます。

また予期せぬ為替レートの変動は、輸出入企業にとって思わぬ利益や損失をもたらす可能性があります。

【円高になる場合】
日本の輸入企業がアメリカから商品を10,000ドルで購入
契約時の為替レートは、1ドル=100円だったので、1,000,000円を支払う予定

しかし、支払時の為替レートが、1ドル=80円になったので、800,000円を支払うことに支払う金額が800,000円に減ったため、200,000円の利益を得ることになりました。

このように為替レートの変動によって生じるリスクのことを為替リスクといいます。
輸出入企業は為替リスクに備えて為替予約等で対策をし、損失を回避することが重要です。

【まとめ】外国為替とは?

「外国為替とは?市場や相場、ドル両替など基本的な考え方をわかりやすく解説!」と題して、解説してきました。
最後に改めてまとめます。

・外国為替とは
異なる2つの通貨を交換する取引を指します。
海外から商品を購入する際、貿易で輸出入をする際、海外旅行などで両替をする際等に必要不可欠な取引となっております。

・外国為替と市場、相場との関係性
異なる通貨を交換(売買)する場を外国為替市場、といいます。
外国為替市場で、異なる通貨が交換(売買)される際の比率を 為替相場(為替レート) といいます。

外国為替市場がなければそもそも取引は出来ませんし、為替相場(為替レート)が適当でないと輸出入は勿論、海外との商品等のやり取りがうまく出来ません。

・ドル/円 とは
ドル(米ドル)と日本円の為替レートのことを指します。
法律や条約で決まっているわけではないですが、ドル/円と表記するのが一般的で、取引や計算する際にもこちらで表記します。

・外貨両替の際に注意することは
手数料が発生することです。
外貨両替をする際には銀行や両替所が決めた手数料を支払わなければなりません。
Selling Rate(売りレート)、Buying Rate(買いレート)が存在する。

・輸出入における外国為替
商品の流れが世界的な規模になり輸出入が当たり前になった今、外国為替は大きな影響力を持っています。
外国為替や為替レートの変動は、輸出入を行う企業の競争力や利益構造に直接的な影響を与えます。

外国為替は、私達の日常生活から企業の領域まで幅広く関わっています。
企業の領域においては、外国為替を把握しておく事や外国為替に伴うリスクについて対策しておくことが重要です。

外国為替や外貨対応、為替予約の管理については、Excelなどでは苦労している企業様も多いと伺います。
昨今では、中小企業庁がIT関連製品に補助金を支給していることもあり、貿易分野においてもシステムの導入が進みつつあります。

ご興味のある方は、一度しらべてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた株式会社サンプランソフトは、30年間一貫して貿易システムに特化してきたシステムベンダーです。
貿易管理システム「TRADING」は、輸出入と国内の在庫販売から輸出・輸入に特化した業務まで管理ができます。
外国為替や外貨対応、為替予約の管理などでお悩みの方は、ぜひ製品ページをご覧ください。

著者:株式会社サンプランソフト
1994年の設立以来、一貫して貿易システムの開発・提供に取り組んでいます。
弊社が提供する貿易管理システム『TRADING』は、輸出入・輸出・輸入・国内販売管理に関わる業務を一元管理し、
貿易業務の標準化と効率化を実現するクラウド型パッケージソフトです。
これまでにのべ2,000社以上の導入経験から得たノウハウを活かし、お客様の課題解決を支援しています。