貿易用語”コレポン”とは?業務で使える英語&メール文を紹介!

”コレポン”という単語を聞いたことがある方は、普段から海外とのお仕事や、貿易業界に関わっていることが多いのではないでしょうか。
コレスポンデンス(Correspondence)の略語であり、文書のやり取り、通信といった意味を持ちます。
実務では、主に外国語を使用して海外の取引先とコミュニケーションや、商業文書を作成することを指します。
海外の取引先が対象となるため、特に貿易業界で根付いており、貿易事務の求人で記載されているのをよく見かけます。
今回は、貿易管理における、コレポンとはどのような内容か、また貿易業務における注意点、必要なスキルなどを紹介いたします。
目次
貿易業務でのコレポン・注意点とは?
コレポンは「海外の取引先とのコミュニケーション/商業文書の作成」を主に行う業務と説明しました。
では、一般的に馴染みのある「翻訳業」とはどのような違いがあるのでしょうか。
- 翻訳業:文書を英語から日本語に訳すなど、ある言語で書かれた文書を別の言語になおす業務
- コレポン:特定の文書が完成するまで、顧客や関係各所と外国語でやりとりを行う業務
つまり、コレポンは書類作成を目的として、付随するメールをやりとりし、関連書類を訳しているというわけですね。

ただ、企業によって、コレポン業務のどこにウエイトを置いているかは異なります。
英語での書類作成を主に行う職場もあれば、英文で取引相手との交渉を日常的に求められる職場もあるでしょう。
例えば、輸出入をトータルに行う企業であれば、取引相手から商品への質問や、契約条件の交渉を受ける機会も度々あるかと思います。
こうした場合は、あいさつや日常会話だけではなく、商品知識や貿易・商慣習への理解もまた必要といえます。
英語で書類を作るだけではないという点に注意しましょう。
余談ですが、マーケティング用語には「コレスポンデンス分析」という名前のものがあります。
データを解析する際に用いる手法で、アンケート結果などの表では分かりにくい情報を散布図にして見やすくする、といった内容です。
こちらも略して「コレポン」といわれる事がありますので、接する業界や職種でコレポン違いを起こさないようご注意ください。
コレポンに必要なスキル(英語編)
ビジネスでは「要件を的確に伝える/受け入れる」というスキルが欠かせません。
これはコレポンに限らず、どんな言語や会話・書類などでも言えることです。
伝え上手・聞き上手になる手段のひとつとして、業界用語や略語の把握があります。
各業界における合言葉や符丁となるため、使いこなせられれば、取引相手へ目的や意図がぐんと伝わりやすくなるでしょう。
貿易業界においても、いくつもの用語・略語が用いられ、特に英語がベースとなっているものが多々あります。
例えば発注書であれば、Purchase Order(=P/O)、Incoterms(インコタームズ)と呼ばれる貿易条件の取り決めにおいては、FOB,CIF,CFRといったアルファベットの3文字で表されます。
参考までに、貿易書類では下記のような用語が頻出します。
- 信用状/Letter of Credit(L/C)・・・銀行が商品代金を輸入者の代わりに保証する書類
- 船荷証券/Bill of Lading(B/L)・・・船会社が発行する、貨物の引換証
- 発注書/Purchase Order(P/O)・・・輸入者が輸出者に対して発注を行う際に作成する書類
- 送り状・インボイス/Invoice(I/V)・・・商品発送時に作成される、明細書 兼 請求・納品書
- パッキングリスト/Packing List(P/L)・・・輸出物の梱包状態・サイズなどを示す
- 明細書 ・原産地証明書・Certificate of Origin(C/O)・・・途上国との取引にて、関税を減免する書類
コレポンで頻繁に行う英文での書類作成についても、このように用語・略語の意味を把握することが第一歩だといえるでしょう。
ただし、これらの言葉は互いの帰属意識が高くなる反面、正しく使えないと相手の信頼を損ねる諸刃の剣です。
自身の職場や取引先でよく使われているものなど、優先順位を付けて徐々に覚えていくことをオススメします。